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高森明勅
2020.6.15 06:00日々の出来事

「父の日」は無い?

「父の日」が近くなると思い出す。
もう随分、昔のこと。
都内のとある下町を息子2人と歩いていた。
2人は私の少し後ろ。
次男が兄に話し掛けている。
 

「もうすぐ母の日だね」兄「うん、そうだね」弟「でも不思議なんだよね」兄「何が?」弟「だってさぁ、母の日はあるのに、父の日が無いじゃん。変じゃない?」長男は慌てて、(私に聞こえないように)声を低めて答える。「いや、父の日はあるんだよ」弟は兄の慌てぶりにも頓着なく、大きな声でこう言った。「へー、父の日ってあったんだ。ちっとも知らなかった。てっきり無いのかと思っていたよ」と。勿論、私はその時、内心の落胆に気付かれないように、又そんなやり取りなんてまるで聞こえなかったかのように、ごく平静に振る舞った…つもりだ。でも、それから歳月が流れた今も、執念深く覚えていたりする。諸君!「父の日」はある。
この日には、普段は照れ臭くて“敢えて”隠しているのかも知れない、
父親への深い深い感謝の気持ちを、遠慮なく表現して良いのだぞ。
繰り返す。

父の日は断じてある!

【高森明勅公式サイト】
https://www.a-takamori.com/

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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